「メール交換」―銀色夏生×HARCO (角川文庫) となりのボーイフレンド (BOOK PLUS) 独白ニュースレター
銀色夏生/「メール交換」銀色夏生×HARCO
メグ・キャボット・代田亜香子訳/となりのボーイフレンド
銀色夏生の提案により、彼女とHARCOとのメールのやりとりを一冊の本にまとめたメール版書簡集「メール交換」。
二人の暖かい人柄ややさしげな文体がすうっと目や頭の中に馴染む。この手の「メールのやりとり」の類いの本というのはいわゆる「対談集」ともまた違った質感がある。で、なんというかな、対談集の類いと比較するとその内容からは意外性が若干損なわれるというか。相手へのメールを書いた後、その内容を一回見つめなおせる余裕がある分、面白みには欠ける気はするね。逆に相手への気配りやなんかはよりいっそう豊かに伝わるのだけど。「メール交換」では基本的には銀色夏生がイニシアチブをとってる感じ。その銀色夏生の"感じ"が、個人的にはほんの若干鼻につく部分もあったのだけど。女性上位時代はいまだ、続く? 
メグ・キャボットの「となりのボーイフレンド」はメールのやりとりで話を進行させていく恋愛メール小説。松浦弥太郎×長尾智子「独白ニュースレター」もそうだけど、最近なぜか書簡集の類いと縁があるなあ。