akeshin2004-11-07

昼過ぎに水筒に暖かいお湯を入れ、インスタントの珈琲やお茶、それにフリスビーや携帯用スピーカーなんかをカバンに入れて家を出る。ちょっと眠気は残ってるが、秋の陽射しがその眠気を少し忘れさせてくれる。なかなかのピクニック日和じゃないか。

今日、目指す目的地は埼玉県の狭山公園。西武遊園地駅から歩いて数分で行ける公園である。今日行く公園に関しては、東京・埼玉の公園の紅葉状況を昨日ネットで軽く調べて決めた。まだ紅葉には気持ち早い感じで、東京だと見頃なのは奥多摩ぐらいだった。ちょっとそれは遠いな...。そんなわけで埼玉で一応見頃とされていたスポットの一つであった狭山公園に決定したわけだ。

狭山公園には小学校の頃遠足で来たり、中学生の頃、房総半島一周(?)サイクリングの前哨戦として自転車で訪れたり、ある映画で原田知世がこの公園で撮影してたり...、とわりと縁があったりする。でも実際に訪れるのはかなり久々だ。

普段、所沢などには仕事で行ってるから、狭山公園へ向う電車の中から見える風景は見慣れていて、新鮮というわけではなかったが、先へ進むにつれて、木々の色合いが様々なそれになっていくのが明らかにうかがえた。

公園に着く。高々と立つ木々の隙間からは光が零れていて、その光が影をうみだしていた。そんな光と影の中を、しばし歩く。公園の敷地内の半分ぐらいは工事をしていて、ちょっと風景をしっくりこないものにはしていたが、それでも十分な緑が迎え入れてくれていた、そんな気がする。

やがて池が見えてきて、その池をうかがいながら、さらに歩いていくと明るい緑色をした芝生が見えてきた。

その芝生の上で様々な色合いを魅せる木々を眺めつつ、弁当箱を広げる。暖かいお茶をすすりながら、ちょっと遅いランチ。美味しいね。i-podにつないだ、かなりチープなスピーカーからはささやかだけれども芳醇な美しさを感じさせるメロディが流れている。お腹がいっぱいになったら、肥満中年になったら困るのでフリスビーでちょっとした運動だ。軽く体を動かしただけで、すぐに息が切れそうになる。

やがて青かった空が深みを増してきた。そういえば写真を撮ってなかった!!とあわてて、何回かシャッターを切る。なかなかうまく撮れないが、これはこれでこのいきあたりばったり感が、"らしく"思える。

ひんやりとした空気の中、「寒い寒い」とつぶやきながら、ゆっくりとまわる観覧車の放つ明かりに向って歩く。駅まであと少し。

こんな秋の、ある休日。

素敵じゃないか。