「KILL VILL Vol.1」

多分巷的には賛否両論になりそうな仕上がりなんだろうな。実際、公開直後の観た人の感想とかサクッとネットで見たけどそんな感じ。アケシン的には「絶賛!」といきたいトコだけど。実際、タランティーノ監督作品の中ではかなりアケシン的には上位にきました。相変わらず、映画オタク臭さは爆発してるし、ストーリー的には全然大した話ではないんだけれども。頭とか手とか吹っ飛びまくるから、その手の映像が苦手な人にはどうかとは思うけど、残虐性はそんなに感じないし大丈夫なんじゃないかな(笑えるくらいにあっけらかんとした描写だもの、陰湿性とか全然ないし)。で、相変わらず音や音楽の使い方はツボを得てるし、割と長い時間だけどテンポがいいから飽きないし。今回は映画オタク的な意味での知識的スノッブな部分を、タランティーノの(ある意味勘違い込みの)過剰な日本映画への愛情と「やりたいようにやってしまえ」感がはるかに勝ってて、むしろ好意的に観ることが出来た。リスペクトって大事よね。ただサニー千葉のシーンはちょっと長すぎたかなあ、とは思ったけど、ね。基本的にはおもいっきりB級なアクション映画をこれだけハリウッド級で予算かけて派手に公開できることがまず笑っちゃうくらい痛快なことだし、何よりそういう環境を元ビデオレンタル屋店員君が築き上げたことが素晴らしいんだと思う(ある意味ね)。しかもこんな映画がVol.1とVol.2に分けて公開されちゃうわけで。滅茶苦茶尻切れもいいとこだから、Vol.1観た人はVol.2観ざるを得ないよね。途中唐突に始まるアニメはエグかったな。妥協がない感じ。あと、栗山千明がすんごくばかばかしくかわいい。ドキドキした。